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4-1.ランディングページ×事前準備としてのコンセプト作り
- 2020年5月22日
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- 自分で作るランディングページ (4)ページ構成
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- タナカアツシ

4-1.事前準備としてのコンセプト作り
事前準備というのは、ランディングページを作り始める前の段階のことです。その段階においては、コンセプト設計が最も重要な作業です。
売れるランディングページがページ構成によって決まるなら、しっかりしたページ構成になるかは「コンセプト設計」にかかっています。
ここではページ構成の中の一つのポイントとして解説していますが、このコンセプト設計はすべての根幹で、ビジネスをする上での指針であり、売れるウェブサイトを作るための設計図でもあります。
例えば、あなたが友人を家に招いて、おもてなしをすることになったとしましょう。その時に、どのような計画を立てますか?
招待することになった理由、どのようなおもてなしをするか、その友人が好きな料理は何か…などなど、ちょっと考えただけでも、色々と気になってしまうことがあります。
これをウェブサイトに置き換えると?
どんな商品を、どのように、誰に売るのか…こういったことを考えると思います。
しかし、実際にウェブサイトを作るとなると、こういった重要な要素がすっぽりぬけてしまうことが多いのです。多くのウェブサイトを見ていて思うのは、「で?結局どうしたいの?」ばかりです。
私は仕事柄、いろいろなウェブサイトをじっくり見ます。が、その私でも理解に苦しむのに、普通のお客さんがそれを見たとしたら、どう感じると思いますか?
コンセプトとは、「何を伝えるか」ということです。
多くのウェブサイトでは、この「何を伝えるか」が曖昧であったり、明確になっていなかったりするので、何も伝わらないウェブサイトになってしまうわけです。
何も伝わらないということは、商品・サービスの良さも伝わらないということです。伝わらなければ、売れるはずがありません。このような状況を避けるためにも、コンセプトが欠かせないのです。
では、実際にコンセプトをどのようにして作っていけばいいのかを解説します。
コンセプトの考え方
コンセプトを作るには、5W2Hで考えます。
- WHAT(なにを)
- WHO(だれに)
- WHERE(どこで)
- WHY(なぜ)
- WHEN(いつ)
- HOW(どのように)
- HOW MACH(いくらで)
この5つの質問に答えることで、様々な要素が明確になってきます。
この中でも特に重要になるのが、WHO、WHAT、HOWです。
業種によっては当てはまらない項目もありますが、このWHO、WHAT、HOWの3つに関しては、あらゆる商品サービスに当てはまります。だから、絶対に考えなければなりません。ということで、このWHO、WHAT、HOWの3つに注意しながら考えていきましょう。
よくある間違いとして、WHO(だれに)を「すべての男性」や「すべての女性」とか、「ある地域のすべての人」とザックリと決めてしまう人が多くいます。ザックリとおおざっぱに決めているというよりは、たくさん売りたいがために対象を広げすぎているという感じです。
これでは「WHO(だれに)」を明確にしていることにはなりません。誰でもいいから買ってくれという感じです。このように対象を広げすぎると、伝えたい相手がぼんやりしてしまって、結果として誰へのメッセージなのかがわかりにくくなります。
男性向けの商品であれば、その商品の最も活用できる理想の男性像(マーケティング用語では「ペルソナ」と言います)を明確にしていきます。
年齢は?職業は?居住地は?家族構成は?収入は?趣味は?などなど。
「WHO(だれに)」が、一番ぼやけやすいポイントであり、ここがぼやけると、すべてが間違った方向に向かいます。ですので、しっかりと絞り込んでください。
この「WHO(だれに)」を突き詰めて考えていくと、その商品やサービスを利用するのに最も適した仮想理想客像、ペルソナを作り出すことができます。
一人の人に向けて商品の良さを伝える作業は、先ほどの「友人のおもてなし」を考えるのと同じです。対象が明確になれば、それだけ決まってくる要素が多くなります。
もし、ここまで絞り込んでイメージすることができたとしたら、あなたのウェブサイトの反応は大きく向上していくことでしょう。
「たったひとりというのは、ちょっと絞り込みすぎなのでは?」と感じるかもしれませんが、どんなに具体的な「ひとり」をイメージしたとしても、あなたのメッセージに反応する人は必ず一定数存在します。
明確なメッセージを発することは、それだけで人を引きつけることができます。そのため、多少好みとは違っていても、一定数の人が「あれ?これ自分のこと?」と思って、引き寄せられるのです。
ということで、「WHO(だれに)」を明確にするためには、対象となる「ひとり」を明確にしていく作業と言えるのですが、この作業をもっと深くまで勉強したい場合は書籍もたくさん出ているので、調べてみてください。
「WHO(だれに)」が決まれば、あとは「WHAT(なにを)」「HOW(どのように)」の提供方法を決めればいいわけです。
「WHAT(なにを)」は、もちろんあなたの商品やサービスになるわけですが、色々と取り扱っている場合、高額な商品、使い方が特殊な商品は、誰にでもおすすめできるわけではありません。
そのため、最初は最もわかりやすい商品をおすすめするのが基本です。
特にインターネットでは、1商品1ページというセオリーがあり、中小・零細企業や個人事業主がネットで勝負するなら、「専門店化」は必須です。
私たちは○○専門店です。特に、○○には自信を持っています。
この2箇所の○○をそれぞれ埋めてみてください。後ろの○○に入る商品やサービスが、「WHAT(なにを)」に当てはまるものだということです。
最後に、「HOW(どのように)」です。
これは、どういう流れで売るのかということです。
売れるランディングページの基本は、PPC広告から来るお客さんに対しての最適化です。
ということは、「HOW(どのように)」は、どんなキーワードから来たお客さんに、どのような提案(オファー)をするのかが最適化できれば、必然的に売れるということです。
例えば、
- 焼肉用の肉を売っているとしたら、牛タン好きの人に向けて「牛タン」というキーワードで、「国産和牛の牛タンが安い」という広告を出し、肉の専門店としてのお得さを売りにする。
- 「焼肉」というキーワードで「国産和牛の焼く肉セットを直送」という広告を出して、あとは焼くだけの、プロが用意した簡単セットの手軽さ、便利さを売りにする。
などが考えられます。
この場合、同じ対象(焼肉好き)、同じ商品(牛タン)でも、売り方が違っていますよね。
こういった売り方の流れ、いわば戦略が「HOW(どのように)」であり、この「HOW(どのように)」がマーケティングなので、しっかりと考える必要があります。
セールスポイントは何ですか?
次は、商品やサービスのセールスポイントについて考えていきます。あなたが扱う商品やサービスについて、下記の問いに答えてみてください。
- 商品・サービスは何ですか?
- どんな時に、どういった使い方をしますか?
- どんな特徴を持っていますか?誰が使いますか?
- どんな効果がありますか?どのような歴史がありますか?
- 開発、または取り扱いを始めた理由(エピソード)はありますか?
- その商品・サービスを使うことで、どのように生活が変わりますか?
- 生活が変わることで、周りの人からどう見られますか?
いかがでしょう?すぐに全て答えられたでしょうか?普段は考えたことがない質問もあったかもしれませんね。
これらの質問によって、商品・サービスのセールスポイントが徐々に見えてきます。おもしろいのは、セールスポイントというのは商品自体のことに限らない、商品以外のことが含まれているということです。
上記以外の質問にも、「その商品・サービスを使っている有名人はいますか?」「その商品・サービス、もしくはあなた自身が何か賞をもらったことはありますか?」というのも考えておいて欲しい質問です。
そして、最後に、もう一つ必ず答えなければならない質問があります。
それは、
その商品・サービスは、他社の商品・サービスと決定的に違うポイントは何ですか?
というものです。
もし、商品自体で差別化が図れない(どこでも買える商品を扱っている)場合は、提供するサービスで、何か違いを作れないか考えてみてください。
商品以外のサービスとして「即日配送」、「30日間返金保証」、「補償期間を延長」、「送料無料」、「まとめ買いで特典付き」など、いくらでもアイデアが浮かんでくると思います。前の章でも言いましたが、値引きは後回し…ですよ。
ぜひ他社のウェブサイトを見て、他社ではやっていない、そして、お客さんが求めているであろう、サービスを頭をフル回転させて考えましょう。
当たり前ですけど、差別化は大きな武器です。差別化だけでも売上が大幅にアップする可能性を秘めていることは、あなたもご存知だと思います。
商品やサービスに対して質問が多ければ多いほど、そして、その質問にしっかりと答えられるほど、その商品・サービスのセールスポイントは強く明確になっていきます。
さぁ、強力で明確なセールスポイントを作り上げましょう。